神様がくれたインド旅

~ある夜突然、頭に浮かんだインドの地名“バスタール”  それだけを理由に訪れた初のバックパックの旅。これは、その一部始終をつづった旅日記です~

vol.18 僕というちっぽけな滝

おじいさんは僕に、

「滝の下に舟が出てるから行ってみよう。」と

言っているようだ。

 

「ぜひ!」と案内してもらい、

長い階段を降りて河原に出る。

ひとり100ルピーだそうで、

船頭から200ルピー請求を受ける。

 

なるほど、おじいさんも一緒に乗る気だ。

僕の金で。

悪びれていないのを見て、

それもいいかと快く払い舟に乗る。

 

10名ほど乗れるボートに客は僕ら2人だけの貸切状態で、

船頭とスタッフひとりがオールを漕ぎ出した。

舟は滝に近づき横につけると、

水流をかすめるように進む。

1分もしないうちに全身びしょ濡れになる。

水流を抜けるまで、

ただただ感動の雄たけびをあげていた。


Chitrakote fallsの遊船

 

秋のインドはそこまで暑くなく、

舟を降りた後すぐに寒気がしてくる。

河原を歩いて会談まで戻る途中で、

もよおしてきた。

トイレに行きたいというと、

おじいさんはどこでもどうぞとジェスチャーした。

こんな巨大な滝のすぐそばで、

僕は恥ずかしくなるほどちっぽけなWater Fallをした。

 

駐車場まで戻ると僕はチャイが飲みたくなった。

ドライバーのおじいちゃんが案内してくれて、

チャイとサモサを頂く。

おじいちゃんはチャイだけだったが、

これも僕持ちだ。

 

インドで初めてのサモサはとても美味しかった。

喜んでいたのが伝わったのか、

サモサにつけるスープを

「おかわりだ」と言って注いでくれた。

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サモサはどこで食べても安定のうまさ。


 

 

ありがとう!と

顔を上げると注いでくれたのは

ドライバーのおじいちゃんだった。

いろいろ深読みしたが、

せっかくの美味しさがぼやけてしまうので、

気にしないことにした。

 

僕がBastarに来た目的にはもう出会っているのか?

それは滝だったのか?

あるいは自分のちっぽけなWater Fallのことか?

だとしたら、

いったいどんなメッセージだったんだろうか。